Wonderfl サービス終了によせて

『wonderfl』 サービス終了のお知らせ(2017年3月末)

何というか。

 

Web Flash Player自体はもはや息をしていませんが、あらためて一時代が終わった感ありますね。。。

 

2015年末のカヤックバザーに出品された 時点でロスタイムに突入した感じはあったので、当時、簡単なサルベージングツールを組んで、自分の作品群はGithubに上げました。

github.com

特定ユーザーについて、コード、swfファイル、サムネイル、解説を抽出して、適当にReadMe.mdに変換します。Favoriteコードの抽出も可能ですので、お気に入りの作品をFavして、一括でダウンロードもできる、はずです。

サルベージングツール自体も上記レポジトリに入ってますので、自分の特定の作品群を保存したい人はお早めにどうぞ(要;Ruby & nokogiri)。ただし、素材を画像として作品に添付している場合はとってこれませんので、自力で何とかしてください。

 

Wonderfl作品群は、未だにJavascriptが色々とひどいので、今でも現役で通用するインスピレーションの宝庫です。久々に巡回しましたが、未だに「5年前にすでにこんな作品が!」みたいな新鮮な驚きを提供してくれるだけに、無念でなりません。

とりあえず、累計コードランキングの上位を追ってくだけでも楽しいので、必見だと思います。wonderflが終わった後、こっそり劣化コピーJavascriptに移植し続けるだけでヒーローになれるんじゃね?

正直、それをすてるなんてとんでもない! とは思いますが、全く利益を生み出さないサイトを営利企業がサーバ維持してまで行うには限界もあるのだろうとは想像できます。

言いたいことは恨み辛みを含めいっぱいあるのですが、「それもうFlashで五年前にできたよ」ってひっそりドヤれなくなるのが一番つらいですね。

あー、だれかタイムスタンプ付きで(重要)アーカイブしてくれないかなー

とりあえず、運営様、いままでお疲れ様でした!

PS;そいえば、このまま行くと、最終累計Favランキング1位になりそうじゃん!最終日に記念に魚拓っておこうかな(池田さんに抜かれるフラグ)

AcrionScript でからくりショパン


GIMMICK – FANTAISIE IMPROMPTU | Si+ (wonderfl.net)

SiON v0.652 で MIDI データ読込に対応しました

MIDIデータは、「音楽データとしては圧倒的に容量が小さい」という大きな特徴があります。このため、まだフロッピーがメインの外部記憶媒体だった時代から、ストレージ容量が限られていた時代、ネット回線が細かった時代、携帯電話のインフラが十分でなかった時代、それぞれの時代/場所で少しずつ形を変えながら、しぶとく長く広く普及してきました(今でもカラオケなどの領域では現役です)。
これら MIDI 普及の大きな要因は「圧倒的に容量が小さい」という特徴によるものでしたが、近年では扱える情報量が大きくなったため、このメリットはほとんど得られなくなりました。結果、所詮「楽譜」でしかない MIDI データが録音した音そのものに勝てるわけも無く(これに関しては後述)音楽データとしての役割を終え現在に至ります。
このような背景から「動画配信が主流の時代に、今更 MIDI データ対応とかナイワーwww」と思われがちですが、自分はそうは思っていません。
MIDI データは、上述の経緯から「音楽データ」として扱われていますが、本来は「楽譜データ」です。楽譜データにしか出来ないことはいっぱいあるはずです。今回はこの点について書いてみようと思います。

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SiON v0.652 リリース


SiON - the AS3 SoftSynth
SiON v0.652 をリリースしました。
主なアップデート内容は、

  • version 0.64 で PCM 音源の拡張
  • version 0.65 で MIDI に対応

です。
これまでの「MML + 音源Chipエミュレータ」という懐古路線はそのままに、「MIDI + PCM音源」というモダン路線を導入して、一気に近代化?を図りました。そもそも v0.64 のリリースをアナウンスしなかったので、v0.64-0.65 で大きく変わった点について、概説したいと思います。

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ActionScript で波形メモリ音源向け波形編集ツール


Wave Shape Editor | Si+ (wonderfl.net)
7ヶ月ぶりに wonderfl りました。ついでに日記は9ヶ月ぶりの更新。今回は、波形メモリ音源向け波形編集ツール、という著しくニッチなモノを作ってみました。
ちなみにSiON ネタは実に1年2ヶ月ぶり。
ほぇー。最近、歳月が過ぎるのが早すぎて困る。
かなりマニアックなネタですが、いざ作って触ってみると波形と音の実験ツールとして中々面白いポテンシャルを持ってそうだと感じました。そこで今回は少し趣向を変えて、いつもの技術ネタではなく、簡単な音実験をしながら操作方法のチュートリアルを書いてみようと思います。

イントロダクション:波形メモリ音源って?

wikipedia:波形メモリ音源
平たく言えば、1周期分の波形データだけ持っておいて音階をつけて鳴らす音源方式です。
演算がシンプル かつ 省メモリで 多様な音が作れたため、1980年代前半のいくつかのアーケードゲーム基板に搭載され、それまで矩形波一辺倒だったゲーム音楽の世界に新たな風を起こしました。またファミコンMSX では、わざわざカードリッジに波形メモリ音源チップを搭載して音楽を鳴らすゲームが登場し、ゲーム音楽の一時代を築きました。以降のハード、ファミコンディスクシステムゲームボーイPCエンジンなどでは波形メモリ音源が標準搭載されており、この時代のゲーム音楽においていかに重要な存在だったかを垣間見ることが出来ます。
MMLTalks にこの時代の波形メモリ音源を使用した力作データが沢山ありますので聴いてみると良いかも知れません。
[BUBBLESYSTEM] | MMLTalks
[wsg] | MMLTalks
[scc] | MMLTalks
1980年代終盤以降における FM 音源チップの台頭によりお役御免となりますが、ゲーム黎明期の名作に数多く使用されたため、懐古的な音楽シーンでは今でもよく使われているようです。

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